2005 Fiscal Year Annual Research Report
潜在的な経年劣化リスクを反映した鉄筋コンクリート構造の竣工後早期品質同定システム
Project/Area Number |
04F04355
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岸 利治 東京大学, 生産技術研究所, 助教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PHAN Quoc Huuduy 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
|
Keywords | コンクリート / 施工 / 品質 / 耐久性 / 非破壊 / 検査 |
Research Abstract |
昨年度行った関連分野の文献調査及び試験方法の調査に基づいて研究計画を具体化させ、室内試験と実構造物における物質移動特性(透水、透気特性)実験を実施した。その結果、コンクリート強度は養生の要否によって多少の影響は受けるもののその変動は比較的小さいのに対して、コンクリート表面における物質移動抵抗性を代表する透水性・透気性は極端に養生の影響を受けて大きく変動することを確認した。このことは、強度が耐久性指標として万全ではないことを示唆しており、構造物の耐久性能を確実に担保するためには、耐久性指標としてのコンクリート品質を別途確認する必要があると考えられる。 これまでの実験結果は既に"ICUS"国際会議(17年10月)に発表し、また、来年度に予定されている日本コンクリート工学協会の年次大会とEASEC国際会議にも論文を提出し、現在審査中である。なお、来年度4月からはコンクリートの含水状況と電気抵抗及び物質移動特性との関係について検討を行う予定である。 特別研究員のDr.Quocは、実構造物中のコンクリート表面品質評価に関する土木学会の335委員会に参加しており、情報交換および課題提供などの関連活動も並行して行った。また、スペインで開かれたRILEM国際会議(18年3月)に参加し、世界各国から訪れた研究者達から様々な情報を収集し、深い議論を行った。この会議で収集した情報については,自身の研究と335委員会での今後の研究展開に活かしていく予定である。また、自分の研究以外に、学部及び修士課程学生の研究に支援、指導を行った。また、本年度ベトナムで開かれた日本-ベトナムジョイントセミナー(17年12月)の開催に協力し、日本でのセミナーにも協力した。
|
Research Products
(1 results)