2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04409
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山中 昭司 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SANJEEVA Negesh Kini 広島大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | カーボンクラスレート / 超高圧合成 / 超伝導体 / フラーレン |
Research Abstract |
当研究者らは,高圧を用いてバリウムを内包するシリコンクラスレートBa_8Si_<46>の合成に成功し,臨界温度Tc=8.0Kの超伝導体となることを見出している。これはSi-sp^3三次元ネットワークで最初の超伝導体として注目される。最近の物性研究によって,この超伝導の機構はBCSによるフォノンー電子相互作用が支配的であることが明らかにされた。このことから推定して,同じカゴ状クラスレート構造が軽元素のカーボンで実現すれば,さらに強いフォノンー電子相互作用から,さらに高いTcを示す超伝導体の出現が期待できる。本研究は,このようなカーボンクラスレートの合成を目的とする。さらに,超高圧高温反応場の実現により,関連する軽元素系新規材料の開発,新規クラスレート化合物の開発を目指す。 1.大学院生と共同で,2.5GPaで合成された斜方晶のC_<60>2次元ポリマーを出発物質として,15GPa,600℃で処理することにより,斜方晶の3次元ポリマーの合成に成功し,構造解析を行った。 2.カリウムをフラックスとして,C_<60>モノマー結晶を15GPa,600℃で処理することにより,面心立方晶の3次元ポリマーを合成し,構造解析と分子動力学計算により,構造を推定した。 3.2次元および3次元ポリマーのマイクロビッカース硬度を測定し,3次元ポリマーはc-BNに匹敵する高い硬度を有することを明らかにした。 4.超伝導の発現が期待できるアルカリ金属をドープしたクラスレート類似構造の3次元ポリマーの合成を目指し,研究を推進している。
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Research Products
(3 results)