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2004 Fiscal Year Annual Research Report

家ネズミ及び外来種が小笠原諸島の固有在来植物相に与える影響

Research Project

Project/Area Number 04F04471
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

井出 雄二  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) JAYASEKARA P.W.  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
Keywords小笠原諸島 / ネズミ / ハビタット / 食性 / 在来植物相 / 外来種
Research Abstract

小笠原諸島父島において、調査に適したハビタットの選定のため、予備的な野外調査を行なった。島全体を代表するよう、かく乱の程度により5つのハビタットタイプ、すなわち、大きくかく乱された場所、部分的にかく乱された場所、二次林、天然林、海岸、暗い谷間、にわけた。それぞれのハビタットにおいて、バナナ、ピーナッツ、干し魚の3種の異なった餌を使用して、5日間継続して捕獲調査を行った。このうち、干し魚が他の餌より多くのネズミを引き付けた。異なるハビタットタイプにおけるネズミの密度と分布を明らかにするために捕獲を行なった。すべてのハビタットタイプにおいてネズミが捕獲され、ネズミが父島のあらゆるハビタットを占拠していることが示された。但し、二次的あるいは部分的にかく乱を受けたハビタットではネズミの密度は他のハビタットタイプよりも高かった。捕獲したネズミは解剖し、食性識別のための胃内容物を得た。胃内容物は70%エタノールで洗浄、保存し、実態顕微鏡により識別した。食性は単子葉類、双子葉類、果実、種子、動物性、その他に分類された。一般的に種子及び果実はあらゆるハイビタットタイプで利用されていた。但し、食性はハイビタットタイプ間で異なっていた。昆虫は二次林で利用されたが,他のタイプのハビタットでは利用されなかった。一方、花は自然林のみで利用されていた。昆虫の利用可能性を検討するため、各ハビタットタイプにおいて昆虫トラップを設置した。このデータはネズミの食性を理解する上で大変有用であるが、調査期間中の雨のため多くは成功しなかった。また、植生調査をすべてのハビタットタイプで行なった。それによると低木層の潅木と草本は自然林と二次林でまったく異なっていた。これは、低木層の再生が起こっていないことを示している。これらの結果は、あまりにもサンプルの大きさが小さく、結果を断定するのは困難であるが、傾向を理解することはできる。今後、より詳細な野外調査を進めることによって、ネズミが原生の植物相及び動物相に与える影響を理解することができると考えている。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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