2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04608
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小林 清吾 日本大学, 松戸歯学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG JING 日本大学, 松戸歯学部, 外国人特別研究員
|
Keywords | Electrical Caries Monitor / Micro CT / demineralization / remineralization / Early dental caries / Histological evaluation |
Research Abstract |
電気抵抗値齲蝕診断法(ECM)は咬合面齲蝕の検出に用いられ、他の方法に比べ診断の精度が高いことが確かめられてきた。最近になって、本装置が平滑面におけるエナメル質齲蝕病変の検出にも有効であることが示され、異なる齲蝕予防剤の臨床効果を評価することにも利用範囲が広がってきている。本研究の目的は、抜去された永久歯の隣接平滑面における人工的な脱灰と再石灰化の変化をECMによって定量的にモニターすることである。 現在、歯科矯正における便宜抜去や智歯周囲炎に伴う抜牽症例から抜去歯の収集を行っている。脱灰と再石灰化現象を評価する組織学的検索方法の確立を目指した。マイクロCTはインプラント埋入後の骨密度評価にも用いられてきた。そこで我々は、マイクロCTを用いてエナメル質表層におけるミネラル密度の変化を察知し評価することに応用することを試みることとした。もし、この方法が的確な結果を示してくれれば、非侵襲的な方法で、定量的に、脱灰と再石灰化のプロセスを詳細にみることができると予想している。現在までの予備的な研究ステップとして、マイクロCTは人口腔内で生じたう窩形成を伴っていない初期う蝕病変を検出することができた。しかし、マイクロCTによるう蝕病変の把握が、病変進行のどの段階に対応しているかは定かでない。さらに、人工的に作られたミネラル密度の変化をマイクロCTによって定量することを行う必要がある。以上の明確にできた課題について今後研究を進め、また、ECM(電気抵抗値う蝕測定器)による測定実験との組み合わせ研究を進めて行く予定である。 本研究の追行によって得られると予想する結果は、脱灰と再石灰化現象に伴う齲蝕病変の深さとミネラルの密度変化を電気抵抗値の大きさとして決定することである。そして、マイクロCTによってin vitroにおける歯のミネラル変化を定量的に評価する方法を確立することである。
|