2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04608
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小林 清吾 日本大学, 松戸歯学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG JING 日本大学, 松戸歯学部, 外国人特別研究員
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Keywords | Electrical Caries Monitor / Micro-CT / Demineralization / Remineralization / Early dental caries / Histological evaluation |
Research Abstract |
本年度は以下の2つの課題について研究を行った。 1)咬合面または隣接面にう蝕のある18本のヒト抜去歯を試料とし、同一試料毎に、マイクロCTと組織学的評価方法によりう蝕診断を行った。両者から得られた評価値は望ましい一致率を見た。また、咬合面の特定部位における検索において、マイクロCTによって得られた連続画像を用いると、歯科用X線画像で検出できないレベルのう蝕病変を把握できた。隣接面診査において、マイクロCTを用いた場合の検出限界はう蝕深度、約100μm、であった。この検出深度は、in vitro研究でう蝕予防剤の評価を行う際に必要なレベルであることから、マイクロCTが非破壊的なう蝕診断法として有用であることが確認できた。 2)エナメル質に生じさせた脱灰と再石灰化現象のプロセスを、ECM(電気抵抗値う蝕診断器:カリエス・モニター)、マイクロCT、及びTMR(マイクロラジオグラフ)で測定し、これらの評価値の相関性を分析した。TMRは通法に従って行った。しかし、エナメル質切片を100μmの厚さに調整すること自体が手間のかかることであり、また操作中に試料を壊すことが多かった。そもそも、TMR測定の方法は、測定後に試料切片が破壊されることになっている。一方、マイクロCTの測定方法は、TMRで測定できるものと同レベルの脱灰・再石灰化現象を評価でき、非破壊的操作である。よって、同一試料について脱灰・再石灰化現象のプロセスを迫跡して繰り返し測定できる特徴があり、その有用性が確認できた。本研究の最終分析結果は、次年度に報告予定である。
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