2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04793
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川勝 英樹 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ローズ フランク 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | AFM / STM |
Research Abstract |
1)原子オーダの質量検出分解能を達成するために,微小なカンチレバーを高いQ値で作製する方法を検討し,シリコン・シリコンボンディングを用いる方法を実現した.その際,カンチレバー移動機構をフォトリソグラフィーによって配置することにより,所定の量カンチレバーを端部から突出させることに成功した. 2)また,原子質量分解能の検証のための予備実験として,ゲルマニューム原子のクラスターをSTM探針でマニピュレーションする実験の準備を行った.初期過程において,ゲルマニューム原子の吸着する部位がいままで論文で報告されているものと若干異なることを見出した.また,急冷したシリコン111表面の様々な結晶ドメインをSTMおよびAFMで観察し,ドメインによって反応性の異なることを確認した. 3)振動子の振動検出を行うためのヘテロダインレーザドップラー計の低ノイズ化を図り,2MHz程度で0.5fm・^<Hz-1/2>のノイズ等価振幅を達成した. 4)振動子を用いた高周波での力の場の計測の有効性を示す目的で,GaAs試料のAFM観察の準備を行った. 5)低温超高真空下での計測に向けて,ナノカンチレバーを用いることのできるAFM・質量検出装置を整備した. 今後,STMや,従来のAFMでは明らかにされていない表面構造の解析が可能であること,振動子が原子オーダの質量分解能を有すること,新しいカンチレバーの製法により優れたナノカンチレバーの特性が得られることを検証する.
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