2005 Fiscal Year Annual Research Report
風・波・流れ連結系での長期海浜変形の地形動力学モデル
Project/Area Number |
04F04799
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山下 隆男 京都大学, 防災研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CAMENEN Benoit X. 京都大学, 防災研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 長期海浜変形モデル / 日本海沿岸 / 広域海浜流 / 広域漂砂 / 地形動力学モデル / n-lineモデル |
Research Abstract |
これまでの長期海浜変形モデルは波浪を主外力とするもののみで,日本海沿岸のように,海上風と波浪との両外力に支配されるような海浜変形予測には適用できないことがわかってきた,中部目本海における京都大学防災研究所の最近の観測結果から,風・波・流れ連結系での長期海浜変形モデルの開発の必要性が指摘されるようになってきた. 本研究では,研究員がルンド大学で行ってきた,n-lineモデルによる長期海浜変形の地形動力学モデルに,京都大学防災研究所で行ってきた広域海浜流,広域漂砂の理論を導入し,強風,高波浪下での広域海浜流特性を考慮した長期海浜変形モデルを構築する.さらに,これを関川・上越大潟海岸系に適用し,梅雨期から秋にかけて関川河口に堆積した河川底質が冬季季節風時の広域海浜流により上越大潟海岸に広域漂砂として配分される過程を数値計算で再現することを試みる.この結果は京都大学防災研究所大潟波浪観測所における,海上風,海浜流波浪,海浜地形の観測データにより検証される.以上により,ストーム条件での海岸地形の長期間の変化が再現できる数値モデルを構築する. 平成17年度の研究成果は以下のようである. 1.大潟海岸の海底地形・底質特性の計測を実施した. 2.連続観測された海上風,海浜流,波浪の時系列観測データを入力し信号とした長期海浜変形モデルによる海浜変形シミュレーションを,関川河口を含む上越大潟海岸域全域で実施した. 3.風域場の空間分布を考慮するため,気象庁GPVデータを海域の海上風場として取り込む方法を確立した. 4.波浪変形計算にWW3,SWANによる波浪変形特性を導入する方法を確立した. 5.底質粒度の3次元分布を,モデルに導入する方法を検討した.
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Research Products
(3 results)