2004 Fiscal Year Annual Research Report
加齢性筋肉減弱症(サルコペニア)発症と筋衛星細胞との関係
Project/Area Number |
04J00023
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Research Institution | International Budo University |
Principal Investigator |
町田 修一 国際武道大学, 体育学部, 客員研究員
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Keywords | 加齢 / 老化 / 筋萎縮 / 筋再生 / 筋衛星細胞 / 筋サテライト細胞 / 筋損傷 / 筋修復 |
Research Abstract |
現在までのところ、当初予定していた実験計画通りに研究が実施されていると思われる。1年目においては、加齢に伴うサルコペニアの発症メカニズムを解明するため、筋損傷後の筋再生モデルを用いて、加齢に伴う筋衛星(サテライト)細胞の機能変化について検討を行い、サルコペニア発症と筋サテライト細胞との関係を明らかにすることを目的に実験を行った。実験には、米国NIHより購入した3ヶ月齢(若年期)および30ヶ月齢(高齢期)のラットを実験動物として用いた。筋再生モデルはMarshら(Am JPhysiol 273:R353-R358,1997)の方法に基づき実施した。両群ラットの前脛骨筋にブピバカインを投与し、筋損傷をおこさせ、ブピバカイン投与後、安静飼育を行い、0日(コントロール群)、3日、5日、7日、14日、21日後に前脛骨筋の摘出を行った(各タイムポイントn=2-3)。その後、各摘出筋より連続凍結切片を作成し、一般的な組織染色(H&E染色)のほかに、筋サテライト細胞(Pax7,M-cadherin)筋細胞(MyoD, Desmin)、造血幹細胞(CD34,CD45)のマーカー(一次抗体)を用いて免疫組織染色を実施した。その結果、加齢に伴い、筋再生過程における筋サテライト細胞および筋幹細胞(CD45ポジティブ細胞)の発現、局在様式が異なることが認められ、筋修復に関与する細胞群の役割が加齢によって異なることが示唆された。これまでの研究成果の一部は、2005年5月に開催される第82回日本生理学会(仙台)のシンポジウムにて発表する予定である。また、その他に、第13回日本運動生理学会や第60回日本体力医学会においても一般演題の発表を行う予定である。今後は、現在行っている免疫組織染色についてさらに詳細に検討し、国際誌への論文投稿を行う予定である。
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Research Products
(5 results)