2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J00687
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
林 泰輔 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 遷移金属シリサイド / 高温構造材料 / 熱膨張 / 拡散 / 塑性変形 / 弾性率 / 耐酸化コーティング |
Research Abstract |
ジェット機のエンジンやタービン発電機の高効率化を始めとして次世代の高温材料が必要とされている。そのような次世代超高温材料の選択肢は少なく、金属基では高融点を有するMoやNbの遷移金属と耐酸化性を付与でき得るSiやAlとの組合せになる。これまで蓄積してきた遷移金属ボロシリサイドの基礎的知見を基に、申請者のグループで成功しているMo基ボロシリサイド耐酸化コーティング技術と超高温構造材料としての可能性を発展させる為に必要な基礎物性を得ることを目的として研究を行なった。 (1)光学式浮遊帯域溶融法により作製したMo_5SiB_2およびMoSi_2単結晶とMoの中から状態図に基づいて拡散対を作製し、1500℃付近の超高温における拡散対中の構成相、組成の変化をSEM、EPMAを用いて明らかにした。その結果、反応拡散によりコーティング層が相変態する過程と反応拡散による生成層中の拡散挙動を明らかにすることが出来た。 (2)Mo-Si-B三元系合金に施したMoSi2コーティング層の酸化試験中経時変化の詳細についてSEM、EPMA観察を行い、(1)の結果とあわせて耐酸化コーティングの寿命を延ばす方法について検討を行なった。 (3)Mo基シリサイドであるMo_5Si_3とそのMoをNb,WおよびVで一部置換した組成について、実用材として用いる際に重要な物性となる弾性率と熱膨張の測定を行い、これら二つの物性の相関についても検討を行なった。
|
Research Products
(3 results)