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2005 Fiscal Year Annual Research Report

シナプスの構造的可塑性の接着分子による制御機構

Research Project

Project/Area Number 04J01306
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

安部 健太郎  京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywordsカドヘリン / β-カテニン / シナプス / 可塑性 / α-カテニン / NMDA型受容体
Research Abstract

私はカドヘリン・カテニン複合体がシナプスの構造的な形成,維持,変化に重要な働きを持つことを明らかにしてきたが,シナプスの構造的な可塑性は神経活動によっても制御されていることが明らかとなってきている.そこで神経活動がシナプスでのカドヘリン・カテニン複合体の活性を制御しているのではないかとの仮説を立て,培養海馬神経細胞の神経活動を薬理的に高め,カドヘリン・カテニン複合体の生化学的な変化を探索した.その結果,グルタミン酸を処理したときにβ-カテニンの断片化が観察され,NMDA型グルタミン酸受容体の阻害剤の存在下ではこのβ-カテニンの断片化は阻害された.また,NMDA型グルタミン酸受容体依存的に活性化するプロテアーゼ・カルパインに対する阻害剤の存在下ではβ-カテニンの断片化が阻害され,精製したカルパインを用いて精製β-カテニンをin vitroで切断したところ同じ断片が生成されたことから,NMDA型グルタミン酸受容体依存的に活性化したカルパインがβ-カテニンを切断していることが明らかとなった.生成した断片の切断部位を同定し,断片化した分子を作成したところ,β-カテニン断片化分子はα-カテニンに対する結合力が減少していることが分かった.α-カテニンはカドヘリン・β-カテニンをアクチン骨格系に接続する分子なのでβ-カテニンの断片化によりカドヘリンとα-カテニンの接続が弱まると推測される.実際,神経細胞にβ-カテニン断片化分子を過剰発現すると,樹状突起棘の形態が細長くなるという,α-カテニンをノックアウトした神経細胞と類似した表現型が観察された.これら結果から神経活動依存的にβ-カテニンの断片化を介してカドヘリンとアクチン骨格との接続が制御されシナプスの構造的な変化が促進されるという仮説を立てることができる.現在,上記の仮説を含めβ-カテニンの断片化の生理的役割についての解析を進めている.

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 細胞接着分子によるシナプス形成・可塑性の制御2005

    • Author(s)
      安部健太郎, 竹市雅俊
    • Journal Title

      Molecular Medicine 42・12

      Pages: 1324-1329

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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