2004 Fiscal Year Annual Research Report
DNAマーカーによるスギの優良個体の選抜とそれを用いた育林システムの構築
Project/Area Number |
04J01941
|
Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
森口 喜成 独立行政法人森林総合研究所, 森林遺伝研究領域ゲノム解析研究室, 特別研究員(PD)
|
Keywords | スギ / 検定林 / 育種 / マイクロサテライトマーカー / 選択受精 / 後代検定 |
Research Abstract |
調査検定林は、30家系(計21家系、8交配家系、1対照)から成り、1家系あたり50個体(横5×縦10)がブロック植えされたプロット(30家系×50個体)が山の斜面に3反復ある(上、中、下)。このうち、オープン交配で生産された21家系の生残している約2500個体のDNAを針葉からCTAB法で抽出した。また、選択受精の試験を行うために、混合花粉を用いた交配を行った。混合交配(3混合交配組)は、雌親について3回反復、合計9交配を行った。また、各組み合わせの単交配、合計27交配も行った。交配は、交配組あたり最低3回反復を行い、合計117交配を行った。各雄親の花粉活性を調べるため、寒天培地上での花粉の発芽率を調べた。各雄クローンの花粉発芽率は0.38-0.72で、平均花粉発芽率は0.56(±0.12)であった。次に、秋に成熟した球果の数を数え、その値と交配袋内の雌花の数から結果率を算出した。結果率は0.44-0.99で、平均結果率は0.88(±0.13)あった。さらに、球果を採取し、種子を精選した後、100粒ずつ小分けにし、ソフテックスで撮影し、種子の充実率を算出した。充実率は0.16-0.54で、平均充実率は0.37(±0.10)であった。分散分析の結果、花粉発芽率にはクローン間に有意な差があり(P<0.0001)、充実率および結果率にも交配組間に有意な差があることが明らかとなった(それぞれP<0.0001、P<0.001)。
|
Research Products
(2 results)