2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞接着様ドメインをもつ新規膜7回貫通型分子Ig-Heptaの機能解析
Project/Area Number |
04J04684
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福澤 拓 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | GPCR / 7回膜貫通型受容体 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
前年度の仕事により得られたIg-Hepta欠損マウス作製用のES細胞を,8細胞期胚へ注入し,キメラマウスを発生させた。皮膚の色よりキメラ率の高い個体を選択し,野生型のマウスと交配した。産まれた個体の遺伝子型を,サザン解析により調べた結果,ヘテロ欠損型マウスが誕生していることが確認された。さらにヘテロ欠損型マウス同士を交配することにより,ホモ欠損型のマウスを誕生させることに成功した。Ig-Heptaの発現が蛋白質レベルで欠損していることを調べるため,Ig-Heptaが強く発現する肺,腎臓の細胞膜成分を用いてウエスタン解析を行った。その結果,ホモ欠損型マウスではIg-Heptaの発現が失われていることが確認された。 欠損マウス作製用のターゲティングベクターには,レポーター遺伝子であるLacZ遺伝子が組み込まれている。このためβ-galactosidase染色を行うことにより,Ig-Heptaがどのような組織や細胞に発現しているかを確認することが可能である。ホモ欠損型マウスから肺,腎臓,心臓などの組織を採取し,染色を行った結果,特定の細胞が染まることが確認された。これにより,Ig-Heptaの生体内での局在部位を同定することに成功した。今後,得られたデータをもとにしてIg-Heptaの生体内での役割を探る。 また,現在C57BL/6Jを用いて戻し交配を行っており,これを繰り返し行うことによりIg-Hepta欠損マウスのコンジェニック系統を確立する予定である。
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