2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J05378
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
稲倉 恒法 新潟大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 不安定核 / RPA / 超変形状態 |
Research Abstract |
近年 実験で観測された^<40>Caの超変形状態の上に低励起の負パリティ振動モードが形成される可能性が高い事を以前 論文で指摘したので、実際にRPA計算を実行して 理論的に予言した。 具体的には、^<40>Ca領域で超変形状態が観測されているN=Z核の^<36>Ar,^<40>Ca,^<44>Tiに加え 昔からその存在が予言されている^<32>Sの超変形状態の上に形成される負パリティ振動モードについて、混合基底RPAのコードを用いて計算を実行した。その結果、それぞれに低励起の負パリティ振動モードが形成されるが特に^<40>Caの超変形状態の上に形成されるK^π=1^-モードは励起エネルギーが1MeV前後と、非常に低い事が分かった。 中性子過剰核では超変形状態は未だ観測されていないが、^<36>S,^<48>S,^<50>Sで超変形状態の存在を指摘しているので、変形した中性子過剰核に形成される低励起モードが どの様な性質を持つのか、同じく混合基底RPAのコードを用いて調べた。対相関が入っていない現在の計算コードでは、安定核から離れた中性子過剰核での励起モードは集団性が低く、一粒子一正孔励起に近い性質を示す結果が得られた。 ^<40>Ca領域及び^<36>S,^<48>S,^<50>Sのこれらの結果について 現在、論文執筆中である。 また、低励起状態を調べるには対相関も重要である事が知られているので、対相関を取り入れた混合基底RPAの計算コードを作成中である。
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