2004 Fiscal Year Annual Research Report
ホヤ幼生の中枢神経系で特異的に発現する遺伝子群の転写調節機構の比較解析
Project/Area Number |
04J05498
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
吉田 麗子 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 遺伝子発現調節 / ホヤ / 神経特異的遺伝子 / 転写調節領域 / プロモーター解析 / シスエレメント / 発生生物学 / バイオインフォマティクス |
Research Abstract |
1.遺伝子上流領域の塩基配列の比較解析:カタユウレイボヤCiona intestinalisの中枢神経系特異的遺伝子の上流領域を、近傍に位置する遺伝子を含めてゲノムデータベースから拾得した。同様に、近縁種ユウレイボヤCiona savignyiのゲノムデータベースからオーソログ遺伝子の上流領域を拾得した。これらのゲノムDNA配列を、コンピューターを用いて、発現様式が同じ、遺伝子間や、近縁種のオーソログ間で比較し、保存された配列を検索した。見いだされた配列は、既知の転写因子の結合コンセンサス配列に類似したものもあったが、類似性が見られない配列も見つかり、これらは新規なシスエレメントである可能性が示唆された。 2.カタユウレイボヤ胚への遺伝子導入実験による転写調節領域の機能解析:カタユウレイボヤ中枢神経系特異的遺伝子(様々なタイプの神経細胞で発現するCi-Gαi1,視細胞特異的に発現するCi-arr,視細胞を含む脳胞細胞と運動神経節の一部の細胞で発現するCi-CRALBPとCi-BCO/RPE65)の上流領域に、レポーター遺伝子としてGFPをつないだ融合遺伝子を作製した。それらをカタユウレイボヤ胚へエレクトロポレーション法により導入し、GFPの発現を調べた。その結果、遺伝子本来の発現を再現できるゲノムDNA領域が得られた。これらの配列を部分的に欠失させることにより、中枢神経系特異的な遺伝子発現に必要な配列を見いだした。
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Research Products
(2 results)