2004 Fiscal Year Annual Research Report
アルミノシリケートナノファイバーの新規合成法によるポリマーナノハイブリッドの創製
Project/Area Number |
04J06613
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Research Institution | Kyushu University |
Research Fellow |
山本 和弥 九州大学, 先導物質化学研究所, 特別研究員(DC2)
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Keywords | イモゴライト / ポリビニルアルコール / ポリマーナノハイブリッド / その場合成 |
Research Abstract |
アルミノシリケートナノファイバーであるイモゴライトをポリマーナノハイブリッドのフィラーとして利用するため、高分子溶液中におけるその場合成を行うことでイモゴライトが均一に分散したポリマーナノハイブリッドの調製を行った。イモゴライトの合成は、pHを調整した塩化アルミニウム、テトラエトキシシランの希薄水溶液を369Kで加熱撹拌することで行った。ポリマー成分として水溶性高分子であり、イモゴライトとの相互作用が確認されているポリビニルアルコール(PVA)を使用した。イモゴライトの合成反応はPVA水溶液中でも進行し、イモゴライトに特徴的なナノファイバー構造を生成することを確認した。また、本手法で合成した(イモゴライト/PVA)ハイブリッドはポリマーに対して高いイモゴライト重量分率においても、無色で透明性を維持したハイブリッドフィルムの形成を実現した。この効果は、PVA水溶液中で合成を行うことでイモゴライト表面にPVAが吸着し、イモゴライト間の凝集が抑制されたためと考えられる。さらに、本手法で調製した(イモゴライト/PVA)ハイブリッドフィルムはPVAフィルムと比較してPVAの結晶化度が低下しているにもかかわらず引張強度、引張弾性率が1、3〜2倍向上し、イモゴライトが高分子マトリクス中で均一に分散し、強固な分子間相互作用が存在するポリマーハイブリッドの調製を確認した。以上の結果から、イモゴライトのその場合成法を利用したポリマーナノハイブリッドの調製法を明らかにした。
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Research Products
(3 results)