2004 Fiscal Year Annual Research Report
対面式コミュニケーションによる他者行為理解の脳内機構
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04J07010
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
石橋 真里 (神代 真里) 国立精神・神経センター, モデル動物開発部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 視線 / 指さし / 模倣 / 共同注意 / コミュニケーション / サル / 運動前野 / 神経生理学 |
Research Abstract |
1.他者行為の理解に関与する脳内機構を知ることを目的とする。2.はじめに、被験体(サル)にヒトとコミュニケーションする手段、指さしと視線の使用を訓練した。3.被験体(サル)は、ヒトと視線を合わせない、ましてや、ヒトと視線や指さしを用いてコミュニケーションをすることがないとの定説があるが、報告者は、先行研究に引き続き、本研究においても被験体(サル)とヒト間のコミュニケーション行動の確立に成功した。4.引き続き、視線・指さしによるコミュミニケーションの脳内情報処理の機構を知るために、これらコミュニケーション行動を訓練したサルを対象に電気生理学的手法による実験を行っている。5.現在、視線や指さしの使用を訓練したサルのコミュニケーション時の神経活動を運動前野から記録している。6.また、報告者は他者行為理解の一助となる他者行為の模倣は、視線や指さしを通したコミュニケーションによっても促進されると考えている。そのため、本研究で視線・指さしのコミュニケーション行動の使用を訓練した被験体(サル)にヒトの行為を模倣するよう訓練した。7.現在、本研究の被験体(サル)がヒトの模倣をしている時の脳内神経活動も記録している。8.被験体(サル)の運動前野でコミュニケーション行動が表象されていると思われる脳内神経細胞の活動が記録されつつある。9.また、被験体(サル)の運動前野のコミュニケーションを含めた脳領域で、模倣に関連して活動する神経活動を探している。以上が、現在平成17年4月現在の、本研究の進行状況である。
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