2005 Fiscal Year Annual Research Report
対面式コミュニケーションによる他者行為理解の脳内機構
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04J07010
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
石橋 真里 (神代 真里) 国立精神・神経センター, モデル動物開発部, 特別研究員(PD)
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Keywords | アイコンタクト / 視線 / 指さし / コミュニケーション / 脳内機構 / 共同注意 |
Research Abstract |
コミュニケーションを取ることに非常に困難を示している人、具体的には自閉症患者、の脳内機構を解明することの重要性は古くから言われているが、現在までの科学では不明な点が多い。そのため、本研究の課題である、対面式コミュニケーションの脳内機構を探ることは、教育への示唆や障害の理解への必要性が高く、さらには社会的場面へ幅広く応用できると考えている。本研究では、コミュニケーションの脳内機構を探るため、サル(ニホンザル)を対象に視線・指さしのコミュニケーションにおける脳内神経活動を電気生理学的手法によって調べている。はじめに、サルにヒトとのアイコンタクトを訓練し、その後、視線を伴う指さしを訓練する。すべての訓練が完了後、視線・指さしを検出する装置を用いて、運動前野、前頭眼野などの前頭葉から、視線・指さしのコミュニケーション中の単一神経細胞応答を記録し、解析する。現在、ヒトとのアイコンタクト中、および、サルの指さしに特異的な神経活動が見いだされつつある。また、視線・指さしに特異的に応答する神経細胞が特定の領域に局在していることが分かりつつある。コミュニケーション障害の責任脳部位の発見に役立つことが期待される。
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