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2005 Fiscal Year Annual Research Report

チオスルフィニル基を有する化合物の合成、構造、反応に関する研究

Research Project

Project/Area Number 04J08660
Research InstitutionSaitama University

Principal Investigator

吉田 佐奈枝  埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywordsチオスルフィニル基 / チオノサルファイト / チオスルホキシド / ジチアジン誘導体
Research Abstract

申請者は、既に環状チオノサルファイト(-OS(=S)O-)の合成と単離、その構造と性質の解明に成功した。本研究では次の段階として、チオスルフィナートROS(=S)Rの合成と、その性質を明らかにすることを目的とする。最終的には、ジアルキル、もしくはジアリールのチオスルホキシドRS(=S)Rの合成と、その性質を明らかにすることを目的とする。
1:(1)チオスルフィナートの前駆体として、硫黄が活性化されたチオスルフェナートである1,2-オキサチオール(R-OS-R)を合成し、硫化の検討と行った。しかし、1,2-オキサチオール2-オキシド(ROS(=O)R)を与えるのみであった。
(2)つぎに、チオスルフィナートの前駆体として、1,2-オキサチオール2-オキシドを用い、Lawesson's試薬(LR)により酸素を硫黄に置きかえる検討を行った。しかし、チオスルフィナートは得られず、還元された1,2-オキサチオールが得られた。
DFT計算により、合成に成功したチオノサルファイトと比較したところ、S=S基隣接位の電子的な安定化が弱いことがわかった。そこで今後は、電子寄与の大きな置換基により、S=S基を安定化しうる構造をもった1,2-オキサチオールの合成を目指す。また、この方法では、活性化された1,2-オキサチオールが扱いにくいことも予想されるため、一旦、安定なスルフィナートROS(=O)Rとし、これをLRやP_4O_<10>で硫化する検討も行う予定である。
2:チオスルホキシドの合成においてS=S基隣接位の電子的な安定化は重要な要素である。そこで、隣接位に窒素原子を置換した化合物の検討を行った。その結果、窒素上の置換基によってジチアジン誘導体(-NSSN-)もしくは、チオスルホキシド(-NS(=S)N-)を生成することが分かった。今後はRNS(=S)NRの単離とその構造と性質の解明を行いたい。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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