2004 Fiscal Year Annual Research Report
日本近世社会における淡島信仰と現世利益の受容と変容
Project/Area Number |
04J10006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原 淳一郎 東京大学, 史料編纂所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 淡島 / 粟島 / 関東地方 / 近世史 |
Research Abstract |
本年は基本的に関東地方の淡島信仰の実態調査を行った。具体的には以下の通りである。 1、千葉県立文書館、栃木県立文書館、群馬県立文書館、埼玉県立文書館、神奈川県立文書館において「神社明細帳」類の複写・筆者を行った。また千葉県立中央図書館、栃木県立図書館、東京大学史料編纂所、慶応義塾大学図書館などにおいて、各県内の市町村史、民俗調査報告書の複写も行った。 2、実地調査としては、長崎県島原市、熊本県宇土市、群馬県明和町、埼玉県さいたま市本郷、神奈川県厚木市及川、神奈川県横須賀市秋谷、神奈川県平塚市下島、東京都吉祥寺・羽田・品川・池袋などの淡島堂社の現状確認、奉納物調査、由緒確認などを行った。 3、関東以外の場所としては、新潟県粟島における淡島社の調査・聞き取り調査・文献収集を実施し、村上市の岩船広域図書館における文献収集、新潟県立文書館における「新潟県神社寺院仏堂明細帳」の閲覧を行った。 4、実地調査としては、の淡島社の調査を行った。 このような調査を経て、現在関東各国、各県の近世淡島信仰の実態を炙り出すべく分析を行っている。文献上の調査はほぼ終えたが、祭礼は同日に行われている例が多く、実地調査も含めて、来年度以降も引き続き関東地方の淡島神社の調査を継続していく。本年度の調査を終えた段階としては、関東の淡島信仰は必ずしも本社和歌山県和歌山市加太の淡島信仰の影響を受けずに進展したとの初発段階の推論をより実証しうるのではないかという感触を得た。またあまり盛んでないと思われた関東東部にも豊夥に信仰を見つけることができ概念を覆された。
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Research Products
(1 results)