• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2004 Fiscal Year Annual Research Report

分子生物学的および生物情報学的解析による乳清酸性タンパク質の機能解明とその利用

Research Project

Project/Area Number 04J11104
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

生見 尚子  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

Keywords乳清酸性タンパク質 / 乳腺 / プロテアーゼインヒビター / 乳癌 / 細胞外マトリックス / Laminin / 浸潤 / 乳汁
Research Abstract

乳清酸性タンパク質(WAP)は、乳汁中のタンパク質の一つであり、妊娠中期から泌乳中期において、乳腺胞上皮細胞に高発現する。WAPの立体構造がセリンプロテアーゼインヒビター様であることから、乳腺形成において何らかの生物学的機能を有していることが推察された。本研究では、WAPの乳腺及び乳癌における機能を調べるため、WAP過剰発現細胞株を樹立し、細胞レベルでの解析を行っている。我々は以前、WAPが乳腺上皮細胞特異的に細胞増殖を抑制することを報告している。そこで、WAPが局在する細胞膜周辺における機能を解明するため、細胞外マトリックス(ECM)に焦点をあてて研究を行った。1)マウス乳腺上皮細胞株HC11-mock株とHC11-WAP株が産生し蓄積するECMの量を測定したところ、WAP株のほうが有意に蓄積ECM量が多かった。また、ECMの構成因子をそれぞれ塗布したプレート上で、クローン株を培養したところ、Lamininを塗布したプレート上での細胞増殖が有意に抑制されていた。そこで、2)WAPがLamininの分解を阻害しているのかどうか調べるため、WAP株とmock株の培養上清液を用いて、Lamininを基質にセリンプロテアーゼ活性を調べた。その結果、WAPはエラスターゼによるLamininの分解を阻害することが示され、一方トリプシン阻害作用は認められなかった。3)乳癌細胞の浸潤に対するWAPの機能を調べるため、擬似基底膜を用いてヒト乳癌細胞MCF-7株の浸潤能を比較した。MCF-7-WAP株はmock株と比較して、細胞の浸潤が約20%であった。疑似基底膜マトリゲル内のLaminin量を測定したところ、WAP株ではlaminin分解が抑制されていた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Regulatory function of whey acidic protein in the proliferation of mouse mammary epithelial cells in vivo and in vitro.2004

    • Author(s)
      Nukumi N, Ikeda K, Osawa M, Iwamori T, Naito K, Tojo H
    • Journal Title

      Developmental Biology 274・1

      Pages: 31-44

  • [Journal Article] 乳清酸性タンパク質(WAP)の生物学的機能と分子進化(Mini Review)2004

    • Author(s)
      生見 尚子, 東條 英昭
    • Journal Title

      The Journal of Animal Genetics(動物遺伝育種研究) 32・1

      Pages: 71-79

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi