2004 Fiscal Year Annual Research Report
実世界指向情報環境の実現に向けた多人数参加型インタラクティブメディアの研究
Project/Area Number |
04J11473
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
筧 康明 東京大学, 大学院・学際情報学府, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 方向依存ディスプレイ / 協調作業支援 / インタラクティブシステム / メディアアート / 実世界指向インタフェース |
Research Abstract |
今年度は,昨年度までに開発したインタラクティブな多人数用方向依存ディスプレイLumisight Tableおよび人物軌跡を用いたインタラクティブシステムi-traceの改良と新たなインタラクティブメディアの検討を目的とした。主な成果を下にまとめる。 1.Lumisight Tableにおける複数人による協調作業支援アプリケーションの開発 卓を囲む複数人のユーザに対して同一画面上に異なる映像提示を行うことにより,協調作業の支援を目的とした3つのアプリケーション(書類閲覧,地図,ゲーム)を開発した。これらは,ユーザ間で共有する情報と各ユーザが個人化する情報とを単一ディスプレイ上に同時に提示できるという点に特徴がある。SIGGRAPH2004にて実際に展示し,ユーザからのフィードバックを得た。 2.鏡の中の世界を演出するインタラクティブアートthrough the looking glassの開発 エンタテインメントおよびアートにおける新しいインタラクティブメディアの実現を目指し,実際の鏡の中の世界を演出できるシステムを提案・開発した。これは,方向依存ディスプレイを用いることにより,鏡に映るスクリーン上に,鏡の手前とは異なる映像を提示することを可能にし,さらにカメラ入力を用いることでインタラクティブなアプリケーションが実装できる。今回は特に,鏡の向こうに映る自分自身と対戦するゲームを実現した。このシステムは学会・アート展を中心に展示発表を繰り返し,芸術・工学の両方からの評価を得た。 3.i-traceを用いた合奏システムotoatoの開発 音楽理論を専攻する学生との共同研究により,行き交う人々の歩みからそれぞれの軌跡に対応した映像と調和のとれた音楽の両方をリアルタイムに生成し,場を演出するインタラクティブシステムotoatoを開発した。さらに実際の空間へ設置し,ユーザの反応を得た。
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Research Products
(3 results)