2004 Fiscal Year Annual Research Report
低次元導体における量子トポロジカル物質の創製とその新規量子輸送現象の探索
Project/Area Number |
04J54011
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Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
豊嶋 剛司 北海道大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 低次元導体 / トポロジカル結晶 / ナノ結晶 |
Research Abstract |
1:学会発表及び論文投稿 第17回国際超伝導シンポジウム(平成16年11月23〜25日)においてポスター発表を行った。プログラム番号PCP-56、題目は'New synthesizing nano crystal of metal di-chalcogenide charge density wave system'である。本学会において行った発表は遷移金属ダイカルコゲナイドのナノ結晶の合成法と、その合成法によって新たなCDW相を発見したのでその報告を行った。またそれに伴い発表した内容はPhysicaCにおいてISSプロシーディングの形で論文として出版される予定である。現段階(2005年3月15日)において2回目のレフェリーコメントより、再査読の必要は無しとなっており近日中に受理されると思われる。 また北大工学部COE主宰の第1回トポロジー理工学における国際会議TOP2005(平成17年3月7〜10日)においてオーラル発表を行った。プログラム番号は8P5、発表題目は'one to two-dimension conversion in topological crystals'である。本学会において行った発表は本研究室で近年創製に成功したリングを始めとするトポロジカル結晶の形状を維持したまま化学反応によって別の結晶を合成し、新たなトポロジカル結晶を作り出した報告を行った。発表内容は来年度創刊される学術論文誌に投稿する予定である。 2:研究進行状況 当初の研究計画よりやや遅れ、現段階では微小サンプル測定用の基板の試作に成功した所である。FIB加工によって同一サンプルの測定と観察を行える基板の作成を試み、2端子ならば300nm、6端子ならば3μmの長さがあれば測定・観察が可能である。今後の課題としてより微小サンプルを測定可能にする最適な条件出しと試料を端子へ誘導し、導通の確保、微小試料の望んだ箇所を選択変換する条件の最適化を試みる。
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