1994 Fiscal Year Annual Research Report
相互利用の仕組とエリアを持つ学校複合施設の計画手法と管理・運営計画の研究
Project/Area Number |
05302048
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
渡邉 昭彦 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (70042520)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 俊祐 熊本大学, 工学部, 助手 (50182712)
吉村 彰 東京電機大学, 工学部, 講師 (60057255)
長沢 悟 日本大学, 工学部, 助教授 (60114592)
|
Keywords | 学校複合施設 / 相互利用システム / 共同利用システム / 学校開放 |
Research Abstract |
平成6年度は、東京の学校複合施設4校(中央区日本橋小、月島第3小、中野区江原小、第1中学校)、横浜のコミュニティ・スクール4校(本牧中学校・コミュニティスクール、上永谷中学校・コミュニティスクール、平戸台小学校・コミュニティスクール、六っ川台小学校・コミュニティスクール)、愛知県1校(新城市千郷中学校・西部公民館)、富山県1校(滑川中学校・生涯学習センター)、岐阜県1校(浪合村立浪合学校)、熊本県1校(熊本私立五福小学校・公民館等複合施設)の12校について実態調査を実施した。調査の内容は、学校教師アンケート、学校施設利用者アンケート、地域施設利用者アンケートの3種類で、学校及び地域施設の両方の立場から現状の相互利用の実態、課題を把握した。 1.学校複合施設の教師の意向…教師は、学校複合施設の相互利用について、学校を開放する場合には、「学校備品等を収納できる」配慮を求め、学校開放を魅力的にするには、「地域施設に無い部屋を設ける」や「多様な活動に対応できる可変のスペースを設ける」等の意見があり、学校が地域施設を利用する場合には、「開放しない部分に入れない様にする」等の配慮を求め、学校がよく利用するには「学校に無い部屋・設備を設ける」等が必要としている。 2.学校複合施設を利用する地域住民の意向…地域住民は、学校施設を利用しやすくするには「学校備品等を収納できる」配慮を求め、学校開放を魅力化するには、「開放された部屋に入りやすくする」、「学校の利用が少ない時間帯を開放する」を求め、学校が地域施設を利用する場合は、「学校が利用する諸室をまとめて配置する」、「開放しない部屋に入れない様にする」「学校から入りやすくる」等が必要としている。 3.今年度の調査からは、学校の教師、地域住民とも比較的共通の意識を持ち、貸す側、借りる側とも、学校の備品の収納に対する配慮と相互に入りやすく、開放するエリアはまとめて配置し、開放しない部分に入れない様にする。また相互の利用を魅力的にするにはお互いに相互に持っていない諸室を設ける事等が大事であるとしている事が分かった。 昨年度と今年度の調査で、20校について調査した事になり、その結果から、今後相互利用を積極的に行っていくための整備の課題を明らかにする事ができた。
|
-
[Publications] 渡邉昭彦 他: "学校複合施設における学校と地域の利用に関する研究-中学校(新設2校、増改築1校)3校のケーススタディ" 日本建築学会第13回地域施設計画シンポジューム論文集. 13. (1995)
-
[Publications] 渡邉昭彦 他: "学校の余裕教室を活用した学校と地域の利用に関する研究-某市小・中学校3校のケーススタディ" 日本建築学会第13回地域施設計画シンポジューム論文集. 13. (1995)
-
[Publications] 長沢悟、渡邉昭彦 他: "学校施設と社会教育施設との複合化の可能性に関する研究" 日本建築学会第13回地域施設計画シンポジューム論文集. 13. (1995)