2005 Fiscal Year Annual Research Report
熱応答性高分子を利用するマルチ酵素反応の制御による新規糖鎖合成反応の開発
Project/Area Number |
05J04827
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
桑折 道済 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 熱応答性高分子 / 糖加水分解酵素 / 阻害剤 |
Research Abstract |
キチナーゼ阻害剤の候補として、糖骨格を有する、糖イソオキサゾリン誘導体、糖チアゾリン誘導体の合成を行った。 また、糖骨格が、熱応答性高分子の物性にどのような影響を与えるかを検討するため、重合基を有する人工オリゴ糖とN-イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)の共重合により、糖グラフト化熱応答性高分子の合成を行い、作製した高分子の諸性質の評価を行った。N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)を側鎖にもつマクロモノマー(GlcNAc-β-S-CH_2CH_2CONHCH_2NHCOCH=CH_2)の含有率を0〜10%として重合を行った結果、マクロモノマーの仕込み比率に関わらず、Mn=2000程度のポリマーが得られた。また、導入率をNMRを用いて算出したところ、仕込み比率とほぼ同じであることがわかった。得られたポリマーの相転移温度の測定は、共重合溶液(10mg/ml)の溶液温度を25〜60℃に変化させながら600nmにおける光透過率を測定した。その結果、生成ポリマーは、いずれも熱応答性を示し、熱応答性高分子としての性質を保持していることがわかった。また、親水性の糖の含有率が増すにつれて、下限臨界溶液温度(LCST)は上昇した。特に、含有率10%のときは、LCSTが51℃となり、非常に高い値を示すことがわかった。 本成果により糖骨格の含有量を調節することで、LCSTを変化させることが可能であることが示された。また、リンカー部位にCH_2CH_2CONHCH_2NHCOCH=CH_2基を用いることで、非常に鋭敏な相変化が実現することが示された。
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Research Products
(1 results)