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2005 Fiscal Year Annual Research Report

覚醒中およびレム睡眠中の眼球運動の発生に関与する脳活動の精神生理学的検討

Research Project

Project/Area Number 05J05334
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

阿部 高志  広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywordsレム睡眠 / 急速眼球運動 / シータ帯域脳波活動 / ガンマ帯域脳波活動
Research Abstract

本研究課題はレム睡眠中の急速眼球運動と関連する脳活動とその機能的意義を明らかにすることを目的としている。本年度は電気生理学的手法により,睡眠実験と分析を行い,以下の2点を明らかにした。
(1)レム睡眠中の急速眼球運動に先行してシータ帯域(4-7Hz)の律動的な脳電位が出現し,その脳電位は急速眼球運動の出現と位相ロックしていることを明らかにした。実験参加者10名を対象として,脳波電極を頭皮上26部位に装着し,正常終夜睡眠を記録した。レム睡眠中の脳波から(1)急速眼球運動の開始点にそろえて加算平均した波形,(2)急速眼球運動開始前500msから開始点までの範囲でランダムにトリガーを設けて加算平均した波形,(3)レムtonic期の脳波をランダムに抽出し加算平均した波形を求めた。急速眼球運動の開始点にそろえて加算平均した波形((1))にはシータ帯域の脳電位が出現したが,ランダムにトリガーを設けた波形((2),(3))にはシータ帯域の脳電位は出現しなかった。このことから,レム睡眠中の急速眼球運動の発生とシータ帯域の脳電位は位相ロックしており,シータ帯域の脳電位の発生機構と急速眼球運動の出現との間にはカップリングがあることを示唆している。
(2)レム睡眠中の急速眼球運動をきっかけとして,ガンマ帯域脳波(35-44Hz)の振幅が増大することを明らかにした。実験参加者は8名であった。頭皮上26部位に脳波電極を装着し,正常終夜睡眠を記録した。レム睡眠中の急速眼球運動前後のガンマ帯域振幅を比較した結果,急速眼球運動前と比較して,急速眼球運動後に頭頂部および後頭部でガンマ帯域振幅が増大していた。速波は脳の神経活動が亢進している状態を反映していると考えられている。急速眼球運動後に視覚野に対応する部位でガンマ帯域振幅が増大したことから,急速眼球運動をきっかけとして,視覚野の神経活動が亢進していると考えられる。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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