2006 Fiscal Year Annual Research Report
異方性異種材界面破壊力学とその電子デバイスの強度信頼性評価への適用
Project/Area Number |
05J06200
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永井 政貴 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 応力拡大係数 / 界面き裂 / 異方性材料 / 圧電材料 |
Research Abstract |
本研究は,異方性異種材界面破壊力学の基礎理論を確立し,なおかつ電子テバイスやMEMSなどの微細構造物の強度信頼性評価へ適用することを目的としている.本年度は,主に以下の2点について研究を行った. 1.四面体有限要素を用いた三次元界面き裂の応力拡大係数解析手法の開発 現在,複雑な三次元モデルの有限要素法解析では,自動メッシュ生成ソフトウェアの利用可能な四面体有限要素が使用されている.著者らは,これまでに任意の異なる異方性材料により構成された三次元接合体の界面に存在するき裂の応力拡大係数を簡便かつ高精度に解析する手法を開発し,六面体有限要素を用いたモデルで解析を行ってきた.開発した手法は,移動最小自乗法と経路積分法を併用することで,有限要素分割に依存しない任意の積分経路で解析を行うことができ,且つき裂先端付近の節点変位のみから応力拡大係数を解析することができる.本研究では,四面体有限要素で構成される三次元異方性異種材界面き裂モデルに,開発してきた手法を適用し,その精度を検証した.その結果,経路積分法の代わりに領域積分法を用いたプログラムに改良することで,四面体有限要素で構成される三次元モデルにおいても,高精度な解が得られることを確認した. 2.圧電材料への拡張の検討 上記の1で開発した三次元異方性異種材界面き裂の応力拡大係数解析手法を,圧電・焦電材料に拡張する可能性を探るべく,基礎理論の勉強や関連した論文の収集を行った.その結果,圧電・焦電材料への拡張の理論と具体的なプロセスの確立ができた.今後は,解析手法の開発を行い,また実験面からもアプローチしていく予定である.
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Research Products
(2 results)