2006 Fiscal Year Annual Research Report
セミインタクト細胞とGFP可視化解析を用いた小胞体ストレス応答機構の解明
Project/Area Number |
05J10746
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 亜路 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | GFP / セミインタクト細胞 / 小胞体ストレス / ハイスループット / キナーゼ |
Research Abstract |
研究代表者はこれまでに膜タンパク質の細胞形質膜への輸送・ターゲティングおよび分解過程をGFP可視化している。これらの動態・輸送キネティックスなどを定量的に解析する顕微アッセイシステム(セミインタクト細胞システム)を既に構築している。したがって形質膜上に輸送された膜タンパク質が分解を受けるまでの動態をリアルタイムで追跡するための系を確立している。 研究代表者は遺伝病由来の変異体膜タンパク質が小胞体ストレス刺激に応じてゴルジ体への輸送される現象を見出している。通常は小胞体における膜タンパク質は小胞体から細胞質に排出され直接分解されるとのみ報告されているが、これと並立する新たな恒常性維持機構の存在を示唆する現象として注目し研究を進めている。本研究では既に構築しているアッセイシステムをさらに改良・活用することによって、ストレス依存的な応答を可視化解析することを目的とする。 具体的には、当研究室が開発した大規模ハイスループットセミインタクトセルチップシステムを用い、阻害剤とRNAi処理による大規模検索をおこなうことにより、ERストレス依存的輸送系に関与するキナーゼ群を同定した。現在、これらのターゲットタンパク質についての解析をおこなっている。
|