2005 Fiscal Year Annual Research Report
地理情報システムによる時空間サーフェスデータ間の相互関係分析理論の構築
Project/Area Number |
05J11032
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
李 延恩 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 地理情報システム / 空間分析 |
Research Abstract |
平成17年度研究実績は2つに分けられる. 1つ目は,博士1年目に開発した時空間ポイントデータと時空間サーフェスデータの間のパターンを見出すための手法を実際のデータに適用し,その有効性を検証することである.この手法は,店舗の顧客購買履歴のような時空間データと,天候や交通量のように時々刻々と変化する空間現象を表す時空間サーフェスデータの間の関係を分析するものであり,ある空間現象が別の空間現象に対してどのような時空間的影響を与えているのか,その関係性をより詳細に分析するための示唆を得ることができるものである.これをまとめた結果は平成18年度4月に出版される地理学評論(Geographical Review of Japan English Edition)79巻5号に掲載が決定されている. 2つ目は,2つの異なる時空間サーフェスデータ間のパターンや関係性を見出す手法を開発することである.これは,都市分析に当たって商品の市場浸透率,人口分布,年収分布など,GIS上で時空間サーフェスデータとしてモデル化される異なる時空間分布間の相互関係を最も正確に分析するものである.既存の方法論では,時空間サーフェスデータの相互関係を分析するのに当たって区分できなかった部分があった.そこで,このような短点を克服させ,サーフェスデータ間の定量的差はもちろん,その空間的差も明確に見極める手法を開発した.この手法は特に,大量データに対して適した方法と予想される。開発された手法の検証結果を平成17年10月11月に韓国のKAGIS(Korean Association of Geographical Information Studies)とアメリカのRSAI(Regional Science Association International)にて発表したのである.さらに,この手法を実際のデータに適用した結果は平成18年3月にアメリカのAAG(Association of American Geographers)にて発表した.
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Research Products
(2 results)