2006 Fiscal Year Annual Research Report
大域的情報とコツに基づくヒューマノイドロボットの全身運動生成
Project/Area Number |
05J11888
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺田 耕志 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 2足歩行 / 解析解 / パーティクルフィルタ / 変形Bessel関数 |
Research Abstract |
ヒューマノイドロボットの新たな運動生成法として、あらかじめ与えられた目標値の分布を満たす運動を前進的にダイナミクス計算することによって計算する方法を提案した。この方法は目的となる運動を連続的な軌道で表さずに粗な観測状態として表現することができる。これはベルンシュタイン問題で現れるように一部の状態のみが重要でありそれ以外はあまり重要でないといった冗長性をもった運動を、ある特定の時刻での確率分布を与えるといった形で自然に表現することが可能である。この表現で与えられた運動を生成するためにパーティクルフィルタによるスムージングといった方法でこの問題の解決方法を実装した。 また、この方法を二足歩行問題に応用した運動システムを構築した。この方法はその場で指令が急に変わったときなどに対応できるといった利点を持つ。 またヒューマノイドロボットの運動生成によく用いられるZMP方程式の重心の上下運動を含む場合の解析解を導出した。ZMP方程式はヒューマノイドロボットの転倒しない運動のプランニングや制御に用いられる非常に重要な方程式であるがこれまで解析解は重心の高さ一定の場合しか知られていなかった。しかしこの場合運動のバリエーションが非常に限定されたものになり、また走行など本質的に上下運動が含まれる運動に適応することができない。 そこで重心の上下運動を変形Besse1方程式により拘束することにより解析解を計算する方法を提案した。この場合の拘束は微分方程式によるものであり、2つのパラメータと2つの積分定数を持つため所望の3次スプライン曲線などと同程度に自由な設計が可能であるという特徴をもつ。このときは水平方向の重心軌道も任意の多項式で設計したZMP軌道に対して解を持っため解析解で扱うことが可能となる。さらにこの解法を用いたリアルタイムでの歩行、走行の生成法を提案した。この場合決定しなくてはならないのは境界条件を満たすためのパラメータのみとなるため計算量という面で非常に有利となる。
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Research Products
(4 results)