1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06630038
|
Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
太田 和博 東京電機大学, 理工学部, 講師 (90223825)
|
Keywords | 情報通信 / コンピュータ / ネットワーク / インターネット / 公益事業 / 費用負担 / 料金体系 / 商用ネット |
Research Abstract |
本年度の研究においては、日本におけるアカデミック・コンピュータ・ネットワークの料金体系(利用者負担料金)の実態を把握することを目的としていた。しかしながら、本年度中に外部環境が大きく変化し、研究の方法、特に収集するデータの項目について、当初の予定を変更する必要が生じた。 本研究の対象であったアカデミック・コンピュータ・ネットワークは、最近一般にも知られるようになった「インターネット」のことである。本研究の目的は、インターネットが21世紀初頭において一般大衆化する際にその料金設定と費用負担ルールを確立する必要が生じるが、その際の議論の基礎資料を提供することにあった。ところが、インターネットの商用利用の解禁(NIFTYなどの商用ネットワークとの接続開始)によって、本年度中に瞬く間に大衆一般化した。例えば、1995年2月に出版されたインターネット関係の一般図書は、20冊弱にも上っている。また、接続される商用ネットの数が急速に増え、利用料金は急速に低下してきている。 本研究の直接の対象であったアカデミック・ネットワークの利用料金(大学等のコンピュータ・ネットワークの利用料金)については、ネットワークを通じた調査によってその実態を料金表の形で把握することができた。結果としては、料金表は、かなりのばらつきがあるものの、低く抑さえられている。つまり、内部補助の受手であることが明らかになった。 以上の結果、本研究の最終目的である商用ネットワークの適切な料金体系の導出のために、アカデミック・ネットワークと商用ネットワークの比較調査が必要となった。このため、商用ネットワークに関する調査を年度後半から開始した。
|