1994 Fiscal Year Annual Research Report
指向運動に関連したネコ線条体および大脳皮質のニューロン活動
Project/Area Number |
06680801
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大野 忠雄 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50010111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 一行 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (30211981)
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Keywords | 大脳基底核 / 尾状核 / 指向運動 / 眼球運動 / 位置選択性 / 随意運動 / 眼球運動課題 / 手がかり刺激 |
Research Abstract |
指向運動における大脳皮質・線条体の役割を研究するにあたり、本年度は特に眼球運動と尾状核との関係について解析を行った。ネコの尾状核の電気刺激により頭部・眼球運動が誘発されることから、尾状核に指向運動に密接に関連した出力ニューロンのあることが考えられているが、随意的な指向運動に対して尾状核がどのような側面にかかわっているかを調べるためである。 初めに視覚誘導型眼球運動課題を行っている覚醒状態のネコの尾状核のニューロン活動と眼球運動との関係について解析が行われた。その結果、ネコの尾状核ニューロンにはこれらの眼球運動課題のいろいろな時点(視覚的手がかり提示、眼球運動の開始、注視の開始、報酬、課題の終了等)に関連してその活動を変化させるものがかなりの割合で存在することが明らかになった。さらに、視覚的手がかりに関連した活動には、手がかりの視覚的刺激の側面に対する反応と考えられるものと、その課題遂行上の意味に関連したものが区別された。このように尾状核は運動指令を単に皮質から下位に受け渡しているのではなく、指向運動遂行上の様々な事象に関する情報を処理していることが推察された。 手がかり提示に関係した活動と視野内における手がかり提示位置との関係を検討したところ、手がかりの意味の認識に関係していると考えられる活動のほとんどは提示位置選択性を示さなかったが、視覚的側面に対する反応では提示位置選択性を示すものも多かった。こうしたことから、ニューロンの機能により外部の手がかりに対する反応特性が異なることが明らかになった。 今後は線条体内の指向運動誘発部位を電気刺激により特定し、その部位からニューロンを逆行性に染色して、皮質等からの入力経路を調べて行く予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sugino,K.: "Neuronal activities related to orienting behaviors in the cat striatum" Jpn.J.Physiol.44(S1). S222- (1994)
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[Publications] Nakanowatari,N.: "Selectivity of cat striatal neurons for the location of visual stimulus and the direction of saccade" Neurosci.Res.S19. S180- (1994)