2006 Fiscal Year Annual Research Report
球面上のデザイン,コード理論に対するDelsarte理論の拡張
Project/Area Number |
06J00226
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
田上 真 金沢大学, 自然科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 球面幾何 / コード理論 / 接触数 / Delsarte理論 / Hamming scheme / 13球問題 |
Research Abstract |
科学研究費(特別研究員奨励費)を用いて、球面上のDelsarte理論の拡張について研究した。研究の情報収集の為,6月の仙台での「代数的組合せ論国際会議」,7月の北京での国際会議「Discrete Geometry and Lattices」,12月の京都でのシンポジウム「群論とその周辺」に参加した。研究者自身の本年度の研究としては(1)球面上のコード理論においてMusinにより考案されたDelsarte理論の拡張をBinary Hamming schemeの場合に適応することによりそのscheme上のコードのDelsarte boundを改善した。その方法としてはHamming schemeに対してSpherical capの類似を考え、そのうえで多項式の最大最小問題を考えるというものである。DelsarteもしくはMusinの方法はあるよい性質を満たす多項式を探すことを要求されるが,そのような多項式を探す為,科学研究費で購入したコンピュータを用いた。実際のコンピュータ計算によりこの改善はMounitzらにより2002年に得られた改善とほぼ同じboundが得られることが観察される。(2)有名な問題である13球問題には多くの証明が存在するが、この問題に対して初めて数学的に正しい証明を与えていると言われているShutteとvan der Waerdenによる1953年に書かれた「Das problem der Dreizehn Kugeln」の論文の邦訳を行った。この論文はドイツ語で書かれてあり邦訳することは数学的に価値があるものと思う。また邦訳する上で数学的正当性も併せて検証した。
|
Research Products
(2 results)