2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境負荷低減のための都市アーカイブ構築とそのコンパクトシティマネジメントへの応用
Project/Area Number |
06J04599
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中道 久美子 岡山大学, 大学院環境学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 都市・地域計画 / サステイナビリティ / コンパクトシティ / 住宅地タイプ / 環境負荷 / 都市アーカイブ |
Research Abstract |
環境負荷を低減しサステイナビリティを実現する都市構造としてコンパクトシティが注目され、実際に様々な行政主体が推進を表明しているが、現時点では具体的な事業を進める際の判断根拠がないという実情にある。そこで、まず実際の都市整備事業の実施単位に対応する住区レベル(町丁目レベル)において全国の住宅地をタイプ分類し、分類した住宅地タイプに基づいて自動車燃料消費量などの特性値を現地画像ともに整理した「都市アーカイブ」を開発することで、都市コンパクト化政策を進めるにあたっての実用的な検討材料を提供することを目的として研究を行なった。 最終的には実務に繋がるよう今後の都市コンパクト化政策を検討し分析することで、評価システムとして実際に活用していくことを目標とするが、今年度においては全国の住区の地区データ、居住者データから住宅地タイプを分類し、設定した住宅地タイプに基づいて実際に「都市アーカイブ」の構築を試みた。この構築にあたっては、1種類の住宅地タイプにつき2枚程度の画像を掲載することで、都市計画の専門家だけでなく、自治体などの計画担当者、さらには一般の住民など、専門知識に乏しい人を含めて誰もが容易に住宅地タイプのイメージを把握することができるよう配慮した。そのために、画像収集のための現地調査を計画通り行い、実際に「都市アーカイブ」をプロトタイプとして構築し、書籍「ありふれたまちかど図鑑」として出版することができた。 このように画像、図表等の視覚的な表現に配慮することで、「都市アーカイブ」は行政、住民、事業実施団体など異なる立場の人がイメージを共有しながら今後のまちづくりについて検討することのできるツールとして活用することができる。今後は、更に指標の追加等の内容の改善を図り、最終目標であるまちづくり支援ツールとして実際に活用していく。
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Research Products
(4 results)