1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650607
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
西村 司 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (40103064)
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Keywords | NOAA / AVHRR / HRPT直接受信 / 日本列島周辺海洋乱流場 / 組織的渦構造 / 逆カスケード過程 / 海底地形 / 流れの可視化 / 瞬間乱流場計測 |
Research Abstract |
1.NOAA/AVHRR APT直接受信およびHRPT直接受信によって、日本列島周辺海洋乱流場の実時間モニタリングが継続された。それによって、海洋流動における乱流の逆カスケード過程および海岸海底地形による組織的渦構造のインターロッキング過程の現象論的記述が獲得されつつある。 2.本年度より直接受信可能となったNOAA/AVHRRの高解像度HRPTデータに、シ-マーク追跡法を適用した瞬間乱流場計測が施こされ、上記の乱流現象が定量的に記述されつつある。 3.以上の衛星観測によって得られたデータや成果物(各種強調処理衛星画像、海面流速ベクトル分布図、海面渦度分布図、その他各種主題図)はア-カイブされている。 4.カスプ状の岬からの渦の供給のメカニズムに関連して、回転系水理模型実験がなされた。それによって、黒潮、親潮あるいは対馬暖流の渦構造の振る舞いに対する海岸地形形状および惑星β効果の役割が確認されつつある。 5.乱流の逆カスケード過程の水理実験と海底地形による組織的渦構造のロッキング過程に着目した水理模型実験が行われた。それによって、閉じた容器内の回転系乱流場としての本研究対象の取り扱いの妥当性が確認されている。 6.大鳴門橋主塔上からの鳴門の渦潮の時系列的斜め写真計測結果およびVTR映像計測結果の乱流論的解析を行なった。それによって、高いReynolds数(10^8)における自由乱流境界層内部における組織的渦構造の逆カスケード過程のプロセスが明らかになった。
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