2007 Fiscal Year Annual Research Report
都市インフラのモニタリングのためのネットワークセンサーと分散処理に関する研究
Project/Area Number |
07F07113
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤野 陽三 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SIRINGORINGO Dionysius Manly 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 長大吊形式橋梁 / 地震応答 / モード同定解析 / 非線形挙動 / 多点入力多点出力解析 |
Research Abstract |
本年度は、大型橋梁(横浜ベイブリッジ、レインボーブリッジ、つるみつばさ橋、かつしかハープ橋)に設置されている地震計による応答記録を収集し、多入力多出点同定理論手法を用いて、各橋梁の動特性を解析した。応答記録の得られている地震はおよそ10である。解析の結果、微小地震からでも高次モードの形状、固有振動数、モード減衰が求められることを明らかにした。また、地震動強度とモード特性の関係を明らかにした。実橋梁の地震応答から、系統的モード解析を行った世界初の研究といえる。さらに、横浜ベイブリッジの橋軸方向の同定解析から、地震時に端部のエンドリンクと塔タワーリンクがヒンジとして挙動するときもあるが、剛結として振舞うことがあることを明らかとなった。設計ではヒンジとして解析されており、設計上のモデルとは異なる挙動を示すを実応答記録の上から示した。これは、吊形式橋梁の耐震安全を考える上で、重要な知見といえ、またモニタリングの意義を示す研究として極めて意義が高い。 また、橋梁上を走行する車両の動的応答から、橋梁の動特性を求める手法を開発し、ノイズレベルと同定結果との関係を明らかにした。このような橋梁の地震応答モニタリングや車両応答モニタリングの意義を踏まえ、ワイヤレスセンサーによる実計測の価値が極めて高いことから、そのための様々なハード面ソフト面に関する技術的問題の検討に着手した。
|
Research Products
(4 results)