2008 Fiscal Year Annual Research Report
生態的要因を考慮した次世代型森林資源予測システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
07J01376
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中島 徹 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 伊勢神宮宮域林 / 間伐 / 樹冠 / 樹幹 / 人工林成長モデル / 東京大学演習林 / リモートセンシング |
Research Abstract |
同化器官と非同化器官の関係を考慮した生態的情報を人工林の成長予測モデルに導入し、閉鎖開始密度から最多密度にかけて、幅広い密度管理に対応できる森林資源予測システムを構築した。まず、東京大学千葉演習林、伊勢神宮宮域林等を対象に、両極端な密度管理水準において、同化器官である樹冠の情報と非同化器官である樹幹の情報との関係を調べた。そのうえで、収穫予測の適用範囲を最多密度、閉鎖開始密度にまで拡張した。具体的には、林分密度⇔林木の同化器官⇔直径の成長・林木の枯損の相互作用をモデル化しか。モデルの推定値を対象とした密度管理水準の異なる現地データによって検証したところ、良好な適合結果を得た。さらに、東京大学北海道演習林、秩父演習林、愛知演習林および、九州に点在する伊勢神宮明治百年記念林の試験地データの整理と現地調査を実施し、開発したモデルの適合性も検証した。その結果、間伐頻度の異なる密度管理水準の違いに加えて、下層間伐、列状間伐、上層間伐など、間伐方法の違いに応じた人工林の成長に対する適合性も確認することができた。なお、樹冠に関する同化器官の測定には、航空機レーザースキャナーによるリモートセンシングデータを活用する手法についても別途検討したところ、多様な林分密度に対して広い範囲で優勢木の平均樹冠長を正確に計測できることを確認した。そのうえで、リモートセンシングによって推定された林分因子を人工林成長モデルの初期条件として設定し、多様な林分の集合体からなる森林の成長を地域レベルで視覚化できることを示した。
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Research Products
(3 results)