2007 Fiscal Year Annual Research Report
地球・土星内部磁気圏の高エネルギー粒子加速・消失過程の解明
Project/Area Number |
07J04693
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田所 裕康 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 高エネルギー粒子の加速・消失過程 / 放射線帯 / クーロン衝突 / 土星内部磁気圏 / Cassini衛星 |
Research Abstract |
地球放射線帯内帯の研究を通じて得られた、高エネルギー粒子のダイナミクスとその物理過程の理解の上に、未だその分布やダイナミクスがほとんど明らかにされていない土星の放射線帯をCassini衛星を用いることによって解析を行った。 本年度は粒子データを用いて、内部磁気圏の粒子分布の構造を明らかにした。その結果、内部磁気圏において電子ピッチ角分布がバタフライ型になる領域とパンケーキ型になる領域が見出された。これらの分布は高エネルギー粒子の加速・消失過程の結果生じた分布である。次に、高エネルギー粒子の加速・消失過程を理解するための解析手法である分布関数解析を磁場データと粒子データを用いることにとって行った。解析結果として、土星内部磁気圏は非常に消失過程が支配的であることが示された。消失の原因としては、リングによる吸収、衛星による吸収効果、イオン・中性粒子とのクーロン衝突が考えられる。これらの消失過程のうちクーロン衝突が支配的であるということが数値計算を行うことによって示された。 以上の成果を学術誌に発表し、国内外での学会・研究会で報告した。
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Research Products
(8 results)