2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J04782
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡崎 武生 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | Siegel保型形式 / L-関数 / Galois表現 / modular多様体 |
Research Abstract |
論文:A Siegel modular threefold and Saito-Kurokawa type lift to$S_3(\Gamma_{1,3}(2))$,Math.Annalen掲載では、paramodular群と呼ばれるあるtypeの離散群で不変となる保型形式の構成法を与えた.最近、この方法を0(2,2)からSP(2)へのtheta liftに拡張・適用し、この構成法でもって、explicitにgeneric保型形式の構成法を与えた.このthetaliftは、表現論的にはtest関数を適当に選べば、非自明なimageが得られる事は知られていたのだが、今までどういうtest関数を選べば良いのか、またそのfourier係数、Whittaker関数の計算方法などは与えられていなかった.それを今回得る事が出来たのである.(これにより、具体的な研究が可能になった.)また今回の方法で得た構成法は、『保型表現の中心指標が自明な場合』は、paramodular formと呼ばれる2次のSiegel保型形式のnewformを与えている.このnewform理論'はB.Roberts,R.Schumidt(2007):Lec.note in Mathによって最近完成されたものであるのだが、私はそれを具体的に与えたのである.彼等の理論によれば、このparamodular formはnew formである(つまり既約保型表現の生成元)ので、私の今回の構成法は標準的なものであると考えられる.また、まだ完成していない『中心指標が非自明な場合』にも構成法を与えておりそれは良い性質をもっているので、この場合へ大きなヒントを与えている.また今回得たexplicitな結果から、``Abel曲面のHasse-Weil L-関数はSiegel保型形式の保型L-関数である''という吉田予想をかなり精密にformulate可能になり更により一般的にGSp(4)-typeのGalois表現に対応すべき保型表現の性質を探る事が可能になった.
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Research Products
(5 results)