2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J13235
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
山下 和成 Yokohama City University, 医学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | 細胞極性 / 上皮細胞 / PAR-1 / Utrophin / Dystroglycan / Spectrin Repeat |
Research Abstract |
本研究の目的の一つは、PAR-1(リン酸化酵素)がUtrophinを含むDystroglycanタンパク複合体をどのようなメニズムによって制御しているかについて調査することである。平成19年度の研究により、PAR-1がまずUtrophinのSpectrin Repeat 8-9ドメインに直接結合し、その部位にある特定のアミノ酸をリン酸化していることが明らかになった。平成20年度の研究では、PAR-1がUrophinに結合してリン酸化することは、UtrophinとDystroglycanが複合体を形成すること対して部分的に寄与していることを明らかにした。また、PAR-1はUtrophinのホモログであるDystrophin(筋ジストロフィー原因遺伝子)に対しても同様のドメインに結合し、リン酸化することも明らかにした。Utrophin,DystrophinのSpectrin Repeatに関する機能的な知見は乏しいので、Spectrin Repeat 8-9ドメインを新たな機能ドメインとして見出したことは、価値のある成果であると考えている。 もうひとつの目的である、PAR-1の新規結合蛋白探索については、平成19年度にPAR-1タンパク複合体精製法を確立した。平成20年度は、このシステムによって、PAR-1の新規結合蛋白をいくつか明らかにした。これらタンパクの上皮細胞における機能や、PAR-1との結合の意義は、現在解析中である。
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