1996 Fiscal Year Annual Research Report
地域協力者ネットワークを生かした「日本文化」指導法の開発
Project/Area Number |
08680313
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
金本 節子 茨城大学, 人文学部・コミュニケーション学科, 助教授 (40116562)
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Keywords | 異文化コミュニケーション / 「日本文化」の学習 / 地域協力者ネットワーク / 異文化サポートネットワーク / 文通交流 |
Research Abstract |
本研究では、大学で学ぶ中〜上級レベルの日本語学習者を対象として、地域協力者のネットワークを生かした「日本文化」の指導法の開発を目的とし、以下のように研究を進めた。 1.過去2年間の活動報告を整理し、各ケース別にデーター化し、データーバンクの枠組みを試作した(出身地域別、性別、年齢別、日本語レベル別、頻度、話題、コミュニケーション上の諸問題など)。 2.地域ネットワークを形成している日本人ボランティアと定期的に会合を設け、過去の活動経験から各ケース別の「文通交流」について、継続状況、個別交流からネットワーク内の交流への発展過程、異文化コミュニケーション上生じた諸問題を取り上げて検討し、それぞれの問題を解決するための方策を協議した。 3.異文化コミュニケーション活動としての「文通交流」が果たしていると考えられる諸機能(1)異文化サポートネットワーク、(2)「日本」に関する学習、(3)「日本語」の学習、(4)情報ネットワーク、(5)ジャーナル、について、各ボランティアのサポート状況について報告を受け、各機能別にネットワークを活用した今後のサポート及び学習活動援助の可能性について検討した。 4.以上の研究活動を総合し、異文化コミュニケーション活動としての「文通交流」を新たに始める人のためのガイドライン(案)をまとめた。 今年度は、引き続き活動を継続し、このガイドラインを基礎資料として、外国人留学生の「日本文化」指導のためのカリキュラムの試案の一部を作成し、実際の授業に適用して、その効果を検証する予定である。
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