2009 Fiscal Year Annual Research Report
胃上皮特異的プロモーター・JCV/TGマウスモデルによるJCVの胃癌原性の解明
Project/Area Number |
08F08121
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高野 康雄 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部(医学), 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 華川 富山大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | JC virus / 胃癌原性 / 肺癌原性 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
現在、以下の4段階を施行している。 第1段階:TGマウスを実験動物舎に搬入した。1)実験に使用可能なTGマウスを選択し、系統化した。結果的には、4系統のマウスができた。それぞれの系統をKT5,KT7,KT9,KT11と命名した。2)4系統のマウスのJCV T抗原発現を検討した。その結果、KT11が当該研究に最も適していると判断した。KT11では、胃上皮と気管支上皮に特異的にT抗原が発現していた。3)KT11を繁殖、維持することとした。 第2段階:KT11の10匹を42週令飼育し、安楽死後に全身解剖を行い、腫瘍の有無、各臓器の病理組織などを検討した。その結果、腫瘍の発生はどの臓器にも認められなかった。 第3段階:(1)KT11の25匹とC57BL/6J,wild typeの10匹(コントロール)に肺化学発癌物質NNKを腹腔内に投与し、42週後に安楽死させ、全身解剖を行い、腫瘍の有無、各臓器の病理組織などを検討した。その結果、肺にのみコントロールとほぼ同頻度、同数の腫瘍が発生した。他の臓器では、腫瘍発生は認められなかった。 (2)KT11の10匹とC57BL/6J,wild typeの10匹(コントロール)に胃化学発癌物質MMNGを飲水投与し、42週後に安楽死させ、全身解剖を行い、腫瘍の有無、各臓器の病理組織などを検討した。その結果、胃にのみコントロールとほぼ同頻度、同数の腫瘍が発生した。他の臓器では、腫瘍発生は認められなかった。 第4段階:KT11のback groundはC57BL/6Jであるが、NNK感受性系統であるA/Jマウスを購入し、KT11のA/Jマウスへのback crossを施行中である。
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Research Products
(7 results)