2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08736
|
Research Institution | Advanced Telecommunications Research Institute International |
Principal Investigator |
石黒 浩 Advanced Telecommunications Research Institute International, 知能ロボティクス研究所, 室長
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BECKER-ASANO C. W. 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 知能ロボティクス研究所, 外国人特別研究員
|
Keywords | 感情コンピューティング / ヒューマンロボットインタラクション / パラ言語の感情発現 / コミュニケーションロボット / アンドロイドサイエンス |
Research Abstract |
「人間型ロボットにおける笑いと感情の表現」に関する研究をテーマとし、ATRで開発されたコミュニケーションロボットRobovieシリーズにどのような笑い声を適用することが有効であるか検証する研究を開始した.オンライン調査を通じて笑い声に関する検証を行い,その結果を09年2月にドイツのベルリンで開催された国際ワークショップで発表した.次に08年11月上旬にかけて,人に酷似したアンドロイド型ロボットGeminoid-H1を用いた笑いの社会的影響に関する研究に取り組んだ.Geminoidの笑いが人々にどのような心理的影響を与えるかを評価するためにGeminoidが審判を行うゲームの実験を行った.実験では"Geneva Emotion Wheel"の日本語訳を行い,それを用いて被験者の感情的な経験の評価を行った.この日本語訳を通じて異なる言語間における感情のコンセプトの違いをより深く理解することが出来た.09年の1月から2月にかけて我々は36人の大学生被験者の協力を得て笑いに関する実験を行い興味深い結果を得ることが出来た.この結果を現在論文にとりまとめている.08年の11月には加古川東高校から"JSPS Science Dialogue Program"に関する講演に招かれ09年の1月27日に講演を行った.講演はJSPSのスタッフとBecker-Asano氏とその家族と共に行われ,学生らの反応も好意的であった.講演において学生にRobovieの笑いに関する意見を求め,その結果を解析して会議への投稿を行った.09年の夏に行われるドイツの高校での講演でも同様のデータを収集することを予定している.08年度はさらに2つの招待講演を行った.1つは09年1月に京都大学大学院精神医学科で"Cognitive Neuropsychiatry and Affective Neuroscience seminar"に関する講演を、もう1つは09年の3月にドイツのResearch Institute for Cognition and Robotics-CoR-Lab,Bielefeldで,"CoR-Lab seminar"に関する講演を行った.今後は09年夏頃にGeminoidをオーストリアのARS ELECTRONICAにおいて展示を行い,実証実験を通じて今後の研究を進める予定である.
|
Research Products
(2 results)