2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J00344
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安田 佳代 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | グローバル・ガヴァナンス / 国際連盟 / 国際連合 / 東アジア国際政治史 / ユニセフ / 国際衛生行政 / 冷戦 / 日本外交 |
Research Abstract |
(1)論文の掲載「戦間期東アジアにおける国際衛生行政-テクノクラートによる機能的国際協調の試み-」を公表した。本研究は国際機関の社会人道事業が、パワーポリティックスとどのように関わってきたのかを国際連盟の衛生事業と日本外交の関わりから明らかにしたものである。従来の国際連盟の安全保障政策と社会人道事業は対照的に評価される傾向にあったが、両者の相互作用を明らかにした点が本研究の功績である。 (2)論文の作成その1国立公文書館、外務省外交史料館にて史料を収集し、これらを元に「戦後初期ユニセフによる対日援助の展開-国際社会政策のアジアの国際関係-」という論文にまとめ、学会誌に投稿した。本稿はユニセフによる対日援助が日本の戦後外交の形成にどのような政治的意義を有したかを考察したものである。 (3)論文の作成その2東京大学総合図書館国際資料室、国連大学図書室、国連のホームページより国際連盟公式史料、国際連合諸機関の公式史料を収集し、これらを元に、2009年4月7日、所属研究機関にて博士論文プロポーザル・コロキアム「国際社会政策の歴史的展開1920-1953年-機能的国際協調の模索とその葛藤-」を行った。本研究は国連が国際連盟の社会人道事業をどのような形で引き継ぎ、またどのようにその国際政治的役割を変容させてきたのかを、婦人児童保護及び保健衛生事業の展開から、歴史的に検討していこうという試みである。国際機関の杜会人道事業の国際政治史的位置づけが歴史的に解き明かされることが本研究の特色である。
|
Research Products
(4 results)