2008 Fiscal Year Annual Research Report
落葉分解・微生物が植物種の多様性に与える影響の解明
Project/Area Number |
08J00681
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
岩田 繁英 Shizuoka University, 創造科学技術大学院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 植物種の多様性 / 繁殖戦略 / 栄養塩循環 / 繁殖関数の不連続性 / エンドファイト / 個体群動態 |
Research Abstract |
多種多様な形質を持つ生物は様々な相互作用の下で多くの種が共存している.本研究はその中でも植物に注目し多種多様な種が共存する機構について研究を行う.植物は栄養塩を外部から摂取し子孫を残す.そして栄養塩は外部からの供給のほかに植物の落葉による栄養塩供給も同時に行われている.そこで本研究は栄養塩の循環は植物の多種共存に対して落葉分解,微生物がどのような影響を与えているのか明らかにすることを目的とする. はじめに植物の個体変動,落葉分解,微生物の個体数変動を数理モデルにより表現した.その後,数理モデルを植物種が十分時間がたった後で生存しているか,また多種が共存状態にあるかに注目して解析を行った.構築した数理モデルにおいて,全体の栄養塩量は一定,リター分解速度は極めて速いと仮定した.そのため,植物自身が枯死すれば,枯死した植物に含まれていた栄養塩は繁殖に利用できる.もし,植物により分解の速度が違うのであれば枯死した植物に含まれていた栄養塩量は数年後に利用可能となる.植物には3種類の戦略をとる1.常に繁殖を行う,2.利用できる栄養塩量が一定量以上になったら繁殖を行う,3.生産できる子孫の数が一定量以上になったら繁殖を行う.このモデルでは戦略1の種が必ずいると仮定している.結果として分解速度が極めて速い場合には植物種が外部に存在する栄養塩をどのように利用するかで多種が共存できるか出来ないかが決定される事が明らかとなった.例として,戦略1が1種と戦略2が2種以上では3種以上は共存できない.一方で,戦略1が1種と戦略3が2種以上の場合共存する事が出来る.
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Research Products
(7 results)