2008 Fiscal Year Annual Research Report
絶滅危惧種レブンアツモリソウの保全生態遺伝学に関する研究
Project/Area Number |
08J06621
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊澤 岳師 Hokkaido University, 大学院・農学院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ラン科 / レブンアツモリソウ / マイクロサテライト / DNA抽出 |
Research Abstract |
昨年度の研究の進展としては、A)必要なサンプルを確保し、そのうち葉サンプルに関してはDNA抽出が完了したB)種子サンプルからのDNA抽出において、一応の成功を見た。以上2点が挙げられる。A)に関しては、ミスを犯すことなく必要なサンプルを確保、処理できた。B)に関しては、まだ完璧とはいえないが、ラン科種子からのDNA抽出は、おそらく初めての試みである。今後、成功率と作業効率をより高めるため、プロトコルの改善に努める予定である。 昨年度は思うように研究が進まず、目標のうちおよそ3割しか達成できていないのが現状である。研究が進まなかった主な原因としては、1)レブンアツモリソウの結実率が例年を大幅に下回り、予定していたサンプリングが不可能だったこと2)マイクロサテライトマーカーの開発が思うように進まなかったこと。以上2点があげられる。1)に関しては、予定していた全数調査が不可能なため、やむなく調査地を変更、個体を選抜しての抽出調査に切り替えた。幸いなことに、この調査地では研究に十分なサンプルを集めることができた。2)に関しては、理由は不明だが従来のマイクロサテライトマーカー開発法ではうまくいかないため、現在新たな開発法を試行中である。 今年度の予定としては、すでに必要なサンプルは揃っているため、野外調査には極力行かず、ラボワークと論文執筆に集中する。最優先課題であるマイクロサテライトマーカーの開発と並行して、種子からのDNA抽出法の改善を行い、5月中にはこれらを終了させたい。その後、2世代分析に向けた実験と解析を行い、投稿論文を執筆するのと並行して博士論文を准める予宇である。
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Research Products
(1 results)