1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09041095
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中澤 高清 東北大学, 理学部, 教授 (30108451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 敏 宮城教育大学, 教育学部, 助手 (80282151)
森本 真司 国立極地研究所, 助手 (30270424)
和田 誠 国立極地研究所, 助教授 (40132716)
塩原 匡貴 国立極地研究所, 助教授 (60291887)
青木 周司 東北大学, 理学部, 助教授 (00183129)
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Keywords | 北極 / 温室効果気体 / オゾン / 大気組成 / 物質循環 |
Research Abstract |
北極域は、北半球中高緯度の工業先進国から放出される諸物質が収斂するところであると同時に、気候変化が最も顕著に現れる場所である。本研究においては、北極域において温室効果気体とそれに関連する物質を地上で系統的に観測すると同時に、航空機や気球を用いた集中観測を行い、またグリーンランド海およびその周辺海域で船舶観測を実施することによって、北極域での大気および海洋中の物質循環の変動の実態を明らかにし、気候温暖化によって引き起こされると考えられるこれらの諸物質の循環の変化について理解を得ることを目的としている。そのため、平成9年度には次のような調査研究を実施した。(1)二酸化炭素やメタン、一酸化二窒素、一酸化炭素など多種にわたる大気微量成分の濃度と同位体比を系統的に測定するために、スバールバル諸島ニーオルスン基地での手動による大気試料採集をノルウェー極地研究所に依頼すると同時に、全自動大気試料採取装置を開発し、平成9年8月に基地に設置した。得られた試料は、東北大学と国立極地研究所、名古屋大学において分析された。また、気候温暖化にとって重要な役割を持つエアロゾルについても、平成9年8月と平成10年2-3月にニーオルスン基地で集中観測を行った。(2)ニ-オンスン基地においてオゾンの地上連続観測を行うと共に、平成9年8月に高々度気球を用いたオゾンの鉛直分布の集中観測を実施し、時間・空間変動の実態を明らかにした。(3)北極域における温室効果気体を含む大気組成の空間分布の実態を明らかにするために、平成10年2-3月に、ニーオルスン基地での各種観測を集中・強化すると同時に、ノルウェー・ロングイヤビーンを基地として北極上空で航空機観測を実施した。
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Research Products
(1 results)