2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09F09720
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗田 敬 The University of Tokyo, 地震研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ANTOINE R. 東京大学, 地震研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 火山 / 熱対流 / 熱放射 / 熱輸送 / 浸透対流 / 温度場 / スコリアコーン |
Research Abstract |
2009年11月来日で研究の開始というスケジュールの制約のもとで,21年度は研究環境の整備に重点を置いて研究を進めた.2年間の全体計画は活動的火山を対象にした野外熱調査,浸透対流実験,火山体での多相浸透対流シミュレーションの3本の柱から成り立つ. 1)野外調査:予備調査として三宅島火山調査,及びレユニオン島火山の調査を行った(フランス側研究費の補助).三宅島は2000年噴火時に山頂部にカルデラが形成され,様々な地球物理学的観測によって実態が明らかになっているが2000年代のレユニオン島Piton de la Fournaiseにおいてもほぼ同様な現象が観測された.この比較研究を研究の一つのテーマとして据えているために三宅島,Piton de la Furnaiseの両カルデラの熱赤外探査を行った.カルデラ内部,内壁の熱異常のマッピングを行い,両火山でのカルデラ形成過程の類似性・相違性を明らかにする予定である.また22年度の共同観測に向けて,東京大学地震研究所,産総研地質調査所の2ヵ所でセミナー・シンポジウムを開催した. 2)室内実験:粒状体を用いた浸透対流の実験を開始した.栗田の実験室の既存の計測装置を用い,温度場,ミクロな流れ場計測を行い,浸透流状態下での熱対流場を明らかにする計画である.21年度は局所化加熱による熱プルームの挙動に焦点を当て,プルーム上昇速度の計測を開始した. 3)シミュレーション:火山体での熱・物質の移動のシミュレーションを行い,1)の観測結果との対照を目指しているが21年度は基礎的なコーディングを開始したにとどまっている.
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Research Products
(2 results)