2009 Fiscal Year Annual Research Report
ケナフとシリカゲルを用いた環境にやさしい素材の開発
Project/Area Number |
09F09764
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 明 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YIM Kevin 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 環境に配慮のデザイン / 建築材料 / 呼吸する建築 / 多孔性 / 吸着性 / ケナフ / シリカゲル / 透光度 |
Research Abstract |
Ecological Architectureの概要や図版を170ページ作成し、LEED(2009年版)にまとめた。Ecological Architectureを考える上で、次の5つの項目を検討した。1)Sustainable Sites:建設地の立地による環境影響を低減するため、オープンスペースを最大にする。2)Water Efficiency:水効率の良い排水処理技術を利用する。3)Energy & Atmosphere:エネルギーの使用量を最小にしながら、機能や快適さを損なわない建物を建設し、維持する。4)Materials & Resources:化石燃料消費による環境および経済的影響を低減するために、自給を前提とした敷地内自然エネルギー利用を図る。ゼロエミッションを前提に、再生エネルギー技術を促進する。5)Indoor Environmental Quality:入居者の快適性や健康を確保するために、建物内の最低限の室内空気質を設定する。 "Materials and Resources"と"Indoor Environmental Quality"に関する記述が、私の研究テーマである「呼吸する建材」の定義に活用できるか検討した。その結果、1)短期間に再生可能な材料、2)居住者の快適性と健康のために、室内空気質を向上させる材料、3)接着剤、シール材、塗料やコーティング剤等を低放出する材料、4)熱環境の調節機能により、快適な温熱環境を提供する材料、5)室内の化学物質および汚染源をコントロールできる材料、6)室内に昼光を導入する材料が肝要で。これらの用語を用いて、"呼吸する建材"を定義した。また、設計者の立場から、実際に使用できる室内建材、例えば、室内のスクリーンや天井の材料について、透光度、通気性等の観点から検討し、"呼吸する建材"を試作した。 その他、教育活動として、香港大学の建築学部の学生とワークショップを催し、講義を行った。
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