2009 Fiscal Year Annual Research Report
断続動作特性を有する系にみられる同期現象の解析とその工学的応用
Project/Area Number |
09J04928
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
朝長 伸吾 Oita University, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 断続動作特性 / 同期現象 / 分岐現象 / 数値解析 / 衝突振動 |
Research Abstract |
断続動作特性を有する系に対する一般的な同期解析手法の基礎的な研究を行った. 1.効果的な数値解析アルゴリズムを用いた同期解析手法の検討 系の対称性および解軌道の離散手法を利用し,効果的な同期解析手法を提案した.一般に同期の崩壊と分岐現象の発生は密接に関係しており,上記手法の適用は分岐点の連続的な追跡を可能とする.また提案手法をある電気回路系に適用した結果,saddle-node分岐およびBorder Collision分岐が系の同期化に大きな影響を及ぼしていることが明らかとなった.特に,適用例は1つのスイッチを有する単体の発振器が2つ結合された系であるが,1つのスイッチを有する単体の発振器がn個結合された系の場合,全体の系は2^n個の半平面で定義される合成力学系とみなされ,扱う方程式が爆発的に増加する.しかし,この場合も適用例と同様に強い対称性を有していることが考えられるため,上記手法の効果は大いに期待できる. 2.衝突振動系に対する同期解析手法の提案 断続動作特性を有する系の中でも,境界断面上において解軌道にジャンプが与えられる系は衝突振動系と呼ばれ,解と境界断面の振る舞いに同期現象が観測されるが,このクラスの系において分岐理論を用いた同期解析手法に関する議論はほとんどなされていない.そこで解が境界断面に衝突するタイミングに合わせてPoincare写像を合成し,固定点条件および固定点に関する特性方程式を連立させ,分岐点を連続的に追跡できる手法を考案した.最後に上記手法をこのクラスの2次元自律系に適用し,提案手法の正当性を確認した.
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Research Products
(6 results)