2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09J08348
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
PHAM VietQuoc 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 画像セグメンテーション / エネルギー最適化 / グラフカット / 動的グラフカット / saliency |
Research Abstract |
[研究の意義,重要性] 2年度目では,初年度の研究に続き,セマンティックビデオ編集における最も重要な処理である画像セグメンテーションを中心により深く研究を行った。具体的に,物体検出と物体抽出との関係を解明するため,物体検出の結果から物体領域を正確に抽出する方法を検討した.この研究の結果は物体検出と抽出を関係づけるだけではなく,下記に述べたように画像編集などにも適用可能である. [研究内容] 画像セグメンテーションとは,画像から特定の物体を切り出す処理を指しており,物体認識や画像編集にとって不可欠な過程である.安定したセグメンテーションを全自動で得るのは非常に困難なため,現在のセグメンテーション手法の多くは,対象である物体領域に関する色分布や位置などの事前知識が必要となる.本研究では,物体の大雑把な外包形状を入力として,画像中の物体領域をセグメンテーションする問題を扱う.代表的な従来手法であるGrabCut法では,物体・背景のアピアランスモデルとセグメンテーションを交互に繰り返し推定するため,局所最適に陥ることや計算時間がかかるという問題点があった.それに対して,提案手法では,アピアランスモデルを使わない代わりに,離れた画素間の関係を考慮するエネルギー関数を導入し,一度のグラフカット計算だけで最適なセグメンテーションを得る.多数の画像を用いた実験により,高速度で高精度のセグメンテーションができることを確認した.さらに,提案手法の特徴として,外包形状のわずかな変化に伴うグラフモデルの変化が小さいため,動的グラフカットが有効に適用できることが挙げられる.この特徴を生かしたsaliencyに基づく効率的な自動セグメンテーションへの応用についても検討した. [評価] 本研究は画像の認識と理解技術に関する日本最大規模であるMIRU会議に論文賞候補として採録された(約5%).
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Research Products
(3 results)